研究と教育のキーワード
・固有価値
・人間発達
・文化資本
・コモンストック
京都大学名誉教授 池上 惇
文化政策・まちづくり大学校は、文部科学省に申請予定の仮称「文化政策・まちづくり大学院大学」設立に向けた活動の先導試行として2011年に開校されま
した。京都市のご厚意により、廃校になった校舎(成徳学舎)をお借りし、各位のふるさとや地域における文化政策とまちづくりを推進するための研究や場づく
りを行う中で、地域再生を一人一人が主体的に実現していくという新たな可能性が生まれ始めたので、2015年に一般社団化しました。
本学では、地域の固有価値に気づいた人々が結集し、私的な組織の枠を超え、人間発達を実現する学びの場があります。その場は、学びを欲する者には誰に対し
ても開かれており、自由に参画することができます。一人ひとりが生涯にわたって研究を行い、自立できるように支援していきます。ここで学ばれた方は、自ら
の価値を自覚するだけでなく、地域や企業の活動を通じて、世の中に発信していく実践を行います。
この過程で、彼らが、学術博士や経営学博士、文化経済学博士などの学位論文を執筆する力量を蓄積され、産・学・公共におけるコーディネイターとして活躍さ
れるよう期待しております。
本学の通称が「市民大学院」であるゆえんは、地域住民が「創造的な市民」へと変わっていくためには、単に学習するだけではなく、自ら進んで研究を行い、次
世代のために、学術的な価値を持った財産を形成していくことが重要であるという想いがあります。そのような想いを実現できる場が「大学院」だと考えていま
す。